家庭教師を検討し始めると、
- 個人契約
- 紹介サービス
- センター型
- 派遣型
といった言葉を目にします。
多くの場合、「何となく違う」ことは分かっていても、何がどう違うのかを構造として整理できていないまま比較が進みがちです。しかし、この違いを曖昧にしたまま検討すると、
- 料金の仕組みを誤解する
- サポート範囲を期待しすぎる
- 後から「思っていた形と違った」と感じる
といったズレが起きやすくなります。この記事では、良し悪しを判断する前に、個人契約と派遣型(紹介・センター)サービスがどのような構造タイプとして違うのかを整理します。
この記事で扱う前提
前回の記事では、家庭教師の個人契約には、知り合いの紹介などさまざまな形があることを説明しました。
ここから先のシリーズでは、実際に多くの家庭が検討する「マッチングサービスを通じて先生と出会い、家庭と先生が直接契約する形」を前提に話を進めます。
※前回の記事はこちら

違いの本質は「誰が、どこまでを担う構造か」
個人契約と派遣型サービスの違いは、指導内容や先生の質以前に、誰がどこまでを担う構造になっているかにあります。
以下では、構造の違いを4つの観点から整理します。
① 第三者が構造の中心に入っているかどうか
個人契約では、家庭と先生が直接やり取りを行います。マッチングサービスは、先生と家庭が出会うための「場」を提供しますが、契約や指導の当事者にはなりません。
一方、派遣型(紹介・センター)サービスでは、運営会社が構造の中心に入り、家庭と先生の間には常に第三者が存在します。
この違いが、後に説明する「管理」や「判断」の持ち方に影響します。

② 契約の形が異なる
個人契約では、契約の当事者は家庭と先生です。指導内容・日程・指導料といった条件は、家庭と先生が直接話し合って決めます。
派遣型サービスでは、家庭と運営会社が契約を結び、先生は運営会社から派遣される立場になります。契約の形が違うことで、「誰が最終的な判断と責任を持つか」という前提が変わります。
③ 先生と出会うまでのプロセスと、その担い手が異なる
個人契約でも派遣型サービスでも、先生と出会うまでに辿るプロセス自体は大きく変わりません。一般的には、
- 条件を整理する
- 先生の情報を見る
- 相性を考える
- 依頼するか判断する
といった流れを辿ります。違いは、このプロセスを誰が担うかです。
個人契約の場合
個人契約では、このプロセスを 家庭自身が担います。
- 何を重視するか
- 何を優先し、何を妥協するか
- 誰に依頼するか
といった判断を、家庭が主体的に行います。マッチングサービスは、情報を整理し、探しやすくする役割を担いますが、最終判断は家庭に委ねられています。
派遣型サービスの場合
派遣型サービスでは、条件整理や先生の選定、候補の絞り込みを運営会社が担います。家庭は、
- 希望を伝える
- 提示された候補から選ぶ
という立場になります。この違いは、探す手間の違いというより、判断と選択を誰が引き受けるかの違いです。
④ 管理全体を誰が担う構造か
ここが、個人契約と派遣型サービスの最も大きな構造的な違いです。
派遣型サービスの場合
派遣型サービスでは、運営会社が 指導に関わる管理全体を担います。具体的には、
- 契約条件の管理
- 先生との調整
- トラブル時の対応
- 継続や交代の判断
といった部分です。家庭は、これらを運営会社に委ねる構造になっています。
個人契約の場合
個人契約では、この 管理全体を担う第三者が存在しません。
- 条件のすり合わせ
- 調整や相談
- 継続の判断
を、家庭と先生が直接行います。マッチングサービスが一部を補助することはありますが、管理の主体になるわけではありません。
⑤ お金の流れと、料金が発生するポイントが異なる
この「管理構造の違い」が、お金のかかり方の違いにつながります。
個人契約の場合
マッチングサービスを利用した場合、費用が発生するのは、先生と家庭が出会う機会に対してです。そのため
- 紹介料
- 利用料
といった形で、出会いの場を提供することへの対価が設定されます。先生と家庭が出会って指導が開始されると、マッチングサービスは原則としてその中心的な役割を終えます。その後は、先生と家庭が管理の主体となるため、授業料も家庭と先生の間で直接やり取りされ、継続的に差し引かれるマージンは発生しません。
派遣型サービスの場合
派遣型サービスでは、費用は管理全体に対して発生します。そのため多くの場合、
- 初期費用・紹介料
- 授業料から一定割合のマージン(40%前後、場合によってはそれ以上)
という形になります。個人契約とのこのような違いは、どこまでを第三者(運営会社)に委ねているかに起因しています。派遣型は構造として、家庭が第三者(運営会社)に委ねている範囲が個人契約より大きいため、その範囲に対して継続的な対価が発生します。結果として、管理が続く限り費用も発生し続ける構造になり、料金は構造上、個人契約よりも増えやすくなるということです。
この時点では判断しない
ここまで整理したのは、あくまで構造タイプの違いです。
- どちらが楽か
- どちらが安心か
- どちらが向いているか
といった判断は、この段階では行いません。まずは、仕組みが根本的に違うという前提を理解することが重要です。
次の記事で考えること
この記事では、派遣型(紹介・センター)サービスとの違いに着目することで、家庭教師の個人契約を外側の仕組みから整理しました。次の記事では、家庭教師の個人契約とはどんな考え方の上に成り立っている契約なのかをもう少し内側から整理していきます。
※ 次の記事はこちら

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